農家レストランOPENに込めた想いVOL.1

石垣島で最初の正式な農家レストランを計画し、実現するまでのストーリーをシリーズでお伝えします。

· 農家レストランストーリー
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農家レストランと一言で云っても、実はこれまでの日本の法律では、「ありそうでないもの」のひとつです。農地とは、本来、農業生産の場であり、田畑や放牧地など、耕作や牧畜を通して農畜産物を生産するための土地でなければならないため、それらとは無関係のレストラン(飲食店)を営むことは不可能なのです。

 

しかし、日本の農業を取り巻く状況はとても厳しく、特に、高齢化による農業従事者の減少は耕作放棄地を生み、ひいては食料自給率の低下に拍車をかけてしまっています。

 

農業生産の場を守るためのはずの農振法や農地法の規定は、先ほどの農業の構造問題の解決にはつながっていないのが現実で、国としては、離農を防ぎ、就農を促進し、地産地消を推し進めるなど、なんとしてでも日本の農業をもっと元気にする必要に迫られていると思います。

 

農業生産の場であるはずの農地の中で飲食店を営むことを法律上可能にする「農家レストラン」は、農業の魅力を高めて就農者を増やし、地域活性化のトリガーとすることを期待して生み出された、いわば日本の農業を元気にするための秘密兵器として特別に許された存在だと言えます。

 

そうはいっても、法律上特別に許される農家レストランを正式に始めるためにはさまざまな手続きが必要であり、とある農業関係者に、法律にできると書いてあっても実際は実現が困難で、難易度が非常に高いのが現実だと言わしめているのも事実です。

次回は、私たちの会社が石垣島で初めての農家レストランの設置許可を得るために行ってきたさまざまな手続きについて触れたいと思います。